『坂の上の雲』第三回の感想

 伊藤博文という人は私のイメージでは大宰相であって今回の加藤剛はお見事というほかはないのだけど、なぜかミスキャストだという声をしばしば見かける。幕末ものでは伊藤は主人公格よりも下にあるせいだろうか。女好きだからか。幕末から維新にかけて活躍し、大久保利通亡き後の政府を支えて憲法制定して日本の近代化をなしとげ日清日露の政治工作に本葬し最後は暗殺されるなんて大河の主人公にふさわしい劇的な生涯だと思うんだが。

 妄想大河ドラマでも指摘されていたが、松たか子演じる好古の妻が「生きて帰ってきて」なんて言い出すのには首をひねった。旗本の娘が戦地に赴く主人にかける言葉であるかな。それなりに厳しくしつけられてそうな雰囲気であったが。
 あと夏目漱石は後々胃痛と鬱病に悩む人には見えないよなあ。

 それはともかく、予算かけてても画面の作りや編集がドラマ風だともったいなく感じる。フィルムで撮影しろとは言わないけど(言いたいけど)。