『紙の月』吉田大八監督

 早稲田松竹にて。今年69本目。
 宮沢りえのほうれい線をはっきりと映し出すカメラも良い意味でひどいのだが、出てくる男たちがみんなひどくてそれが素晴らしい。相対的に一番まともなのが石橋蓮司だと見終わった時点で気づくという。あんなやつの学費出すわけがない。

『二十一の指紋』松田定次監督

 神保町シアターにて。今年66本目。
 多羅尾伴内シリーズ。このシリーズは荒唐無稽だとして批判されたらしいが、そっくりだけど別人だった! とか、指紋の採取とか、いろいろひねった作りでおもしろかった。

『仁義なき戦い 頂上作戦』深作欣二監督

 新文芸坐にて。今年65本目。
 小林旭のかっこよさの際立つ2本。「やくざってしんどそうだな」と思わずに小林旭のかっこよさにあこがれてやくざになっちゃう若者が出たんじゃなかろうか。

『七つの顔』松田定次監督

 神保町シアターにて。今年63本目。
 多羅尾伴内シリーズの第一作。最初に手品師として登場する片岡千恵蔵がまるでクラーク・ゲーブルみたいだった。